小学生時代の趣味を思い出し、懐かしみながら今に繋げる試み⑥【ラグビー】
小学校のころ、私はスクールに入りラグビーをやっていた。
ちなみに私が通っていた小学校でラグビーをやっていた人は一人しかしらない。なんということか、それは私の兄である。つまり小学校でラグビーをやっていたのは我が家だけだったのだ。
■始めたきっかけ
私がラグビーを始めたのは、父親がラグビーをやっていたから、というのが大きい。
父親は大学からラグビーをやっており、社会人になっても週末クラブチームに所属していた。
今思えば明らかに飲み会クラブチームである。飲んでいる時間>練習時間だ(笑)
その練習グラウンドの隣では少年ラグビーチームが毎週練習をしており、父親は少年クラブチームのコーチや監督と顔見知りであった。
そして、兄は小学校3年あたりからラグビーをなぜか始めていた。どんなきっかけだったかは聞いていないがおおよそ想像はついている。酷い理由である。
ちなみに私は当時ゲームが大好きで、暇さえあればゲームをやっていた。
しかし当時のファミコンソフトはそこそこ高価で、5000円はしたと記憶している。今のように中古ショップで500円も出せば昔の名作を買えてしまうような時代でもない。
その当時ゲームはものすごい勢いで進化していっており、新作はやはりとんでもなく面白かった。
その分多くのメーカーがチャレンジをし、いわゆるクソゲーもものすごい数が出回っていたが・・・
私もやはり人間。新作ソフトが大変欲しかったのである。
そんなとき親にこう言われたのだった。
ファミコンソフト欲しさにその話に乗ってしまったのだ。
兄がラグビーを始めたのも同様にファミコンソフトで買収されたのだろうと、今になって思う。
私は小学校2年生からラグビーを始めているため、一つのファミコンソフトに釣られて、小学校2年~6年生終了までの全ての日曜日をラグビーに持っていかれることになってしまったのだった。
クソッ・・・コナミワイワイワールド2め!
■ラグビーで何をしていたか
毎週日曜に親にグラウンドに連れて行かれ、二時間練習をしていた。
ちなみに雨が降ると練習がない。日曜日の雨は大歓迎で、朝はゆっくりと寝て、仮面ライダーを見ていた。
練習自体はおおよそ下記の感じだった。
・ランニング(ファイオーファイオーと掛け声)
・ぶつかり練習
・タックス練習
・パス練習
・連携の練習
・キック練習
・少人数での模擬戦
といったところ。
練習はキツいわけでもなく、朝起きて、グラウンドまで行ってしまえば実は楽しくできた。
今思えば楽しかったのかもしれない・・・練習後に川に入って「ヘドロやべー!!」とはしゃぐのも良かった。
ラグビーでの友人も出来、ファミコンソフトの貸し借りをしたり、グラウンド近くのドブ川で遊んだり、草むらで虫を捕まえたり、棒を持ってドラクエの真似事をしたり、ドブとは違う結構広めの川で泳いで本格的に流されそうになったりした。
冬はたき火で作る焼き芋がうまいし、夏はとにかく麦茶がうまかった。練習後、日差しの中おにぎりを食べるだけで幸せだった。
そんなこんなで結構楽しくやっていた。
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しかし最高に面倒な点がある。
親は社会人チームに所属しているが、毎週練習の後に飲み会があり、それを大変楽しみにしているのだ。
つまり、飲み会が終わるまで帰れないのである。
これは非常に面倒だったが、さすが子供、グラウンドの周辺を散策して何かを見つけては暇つぶしをしていた気がする。
誰かが連れてきた犬と遊んだり、練習終わりなのにフリスビーをしたり、サッカーや凧揚げもしたと思う。
強制的に外で遊ばないとならないため、各種能力が飛躍的に鍛えられたのはこのときかもしれない。
■私が思うラグビーの良い点
・強いチームが勝つ可能性が極めて高いこと。
サッカーや野球も強いチームが勝つが、ラグビーはよりドンデン返しが起きにくいのだ。
観客を集めるって意味では強いほうが常に勝つというのはマイナスだと思うが、個人的にこの要素は結構好きである。
・手も足も使う点。
色々な能力が鍛えられる気がする。私は人間の能力や動きを極端に制限することで競技化するスポーツがあまり好きではない。
サッカーは手を使っては行けない
競歩は両足が同時に地面から離れてはいけない、などだ。
水泳もバタフライは前が見れる?という利点はあると思うが、遠泳向きでもなく、体力消耗の割にスピードもクロールに劣るためあまり有効な泳ぎ方を思えず好きではない。
ラグビーが含む行動の要素は非常に多岐と思っている。
・インパクト(ぶつかり)がある点
掴むとかタックルがありつつ、リアルタイムかつ瞬間的な判断が求められる。
セットプレーもあるため、能力のあるなしが大きく効いてくるのが面白いと思える。
通常ボールにしか触れてはならない球技が多い中、直接人に当たることを「当たり前」としている点が素晴らしい(ダジャレではない)
■私が思うラグビーの悪い点
・ケガが多すぎる。
インパクトの代償である。
私も何回ねんさしたかわからない。足首、手首はねんざ体質になっていた。
今朝起きたとき思った。ねんざ体質なので会社に行きたくない、と。
・前にボールを投げられない。
蹴ってもいいのに投げるのはダメなのである。投げられたらゲーム自体が妙なことになってしまうのだろうが、あえて人間の能力を抑えてしまっているところが気にくわない。
・ボールが変な形。
丸でいいような気がする・・・
・試合中のストップが多い。
サッカーよりも審判が笛を吹いて時間が止まる機会が多いんじゃないかとおもう。
ちょっと多すぎる。テレビで試合を見ていてもそうだ。
■対外試合の思い出
サッカークラブはFC(フットボールクラブ)というが、ラグビーはRCと呼ばれていた。
少年のラグビークラブ関東の各地にあり、数か月に一回だが、例えばラグビーの盛んな埼玉県の熊谷などに行って対外試合をしたりした。
私が4年だったか5年生のとき、おそらくチームは最強の形になっていたと思う。
なぜか記憶に残っている1日がある。
一日に3試合くらいしたときのこと。
1試合目で浦和あたりのチームに当たったと思う。
向こうは低学年が多く、私たちはそこそこ体格があるメンバーが多かったため、まったくなにもさせずに勝つことができた。
それこそ、当時のトライ(敵陣のHのラインより先で地面にボールを付く)の点数は4点だったと思うが、50点近くの点数を取り大差での勝利だった。
2試合目、前の試合で余裕勝利だったので非常に勢い付いていた。
どこか忘れたが埼玉県内のチームだったと思う。
やはり高学年中心のこちらのチームは、年齢構成で圧倒的有利であり、またこちらには小学校時代から50mが7秒台の俊足持ちが複数人いたため、1試合目ほどの大差ではないが問題なく勝利することが出来た。
そして、3試合目。
熊谷のチームと当たったかと記憶している。
選手層の厚さがまるで違い、強力なレギュラー陣で揃えたようなチームだった。
こちらも俊足は多かったが、明らかに体格負けをしていた。
フォワード陣は組んだときから押されて徐々に後退させられてしまう。フォワードが下げられた状態で相手がバックスにボールを回す。
すると、小学生ながら170㎝はあろうかというでかい人が数人で走り込んでくる。
タックルを決めようとしても、低く鋭くいこうと思えばジャンプされて避けられる。
高ければ体格に負けて、倒し切ることもできず、最悪はじき返されてしまうのだ。
どんどん点数を取られていく。
取られたら取り返せばいい。
そう思い、押し負けるフォワードは諦め、バックス中心+広く展開したウイングの外に更にフルバックが回り込んでラインぎりぎりでトライを狙うパターンに切り替える。
フォワードからすぐハーフにボールを回し、バックスにパスする。
センターが走り、目の前のディフェンスに体当たりをする。
相手に体当たりした瞬間、すぐさま自分の足元にボールを置いて相手を押し込みディフェンスラインを下げさせる。
そしてウイングがそれを拾い猛ダッシュだ。
ディフェンスに捕まる寸前でラインすれすれに走るフルバックにパスで繋げる。
チーム1の俊足がラインギリギリを走り込んでトライ。
こっちも点数を取ることができて安心したことを覚えている。
実際こちらが得点できたときには点差は倍どころではないくらいついており、その後も相手が3回トライをするたび、こちらが1回トライで返せれば、という負け試合だった。
試合終盤になって思った。まったく敵わない・・・早く試合が終わってくれ、と。
1、2試合目の相手方は同じようなことを思っていたのだろう。
今思えば「負け」も良い経験だった。
■高校に入って
私の入った高校にはラグビー部があった。
なぜかそのラグビー部の顧問は私が少年ラグビークラブに入っていたことを知っており、高校で部活を決めるまで毎日のように勧誘にきて、家にも電話だ。
当初、堕落しきった生活をしていた私は非常に面倒に感じたことを覚えている。
なお、最後までかたくなにラグビーはやらない、と言い、最終的には別の部活に入り、その部活もすぐ幽霊部員としての活動をした。幽霊部員としての活動はとても得意だ。
結局高校ではなにもしていないに等しい毎日だったと思う。
■社会人になって
バイクの大型免許を取りに教習所に行った。
そこで偶然小学校時代、同じラグビークラブの1個下の後輩に出会った。
名前ですぐに解ったが、顔は全然変わっており、まん丸の顔だった彼はシュッとした顔つきだった。
そしてハーレーに乗りたいんですよ、と言っていた。
私のほうが大型免許の卒検時期が早かったので、彼がその後どんなバイクを買ったなどは聞いていないが、今頃は無事ハーレーに乗っているのだろう。