表彰じゃないけど大学入試模試の全国ランクインが嬉しかった話
今週のお題「表彰状」
表彰されたこと・・・私は今30代中盤だが思い返してみると、何回かはある、という程度だ。
毎年の小学校の硬筆や書道コンクール・・会社に入ってからは10年勤続の表彰と、全社プレゼン大会に出ての残念賞。
しかし、表彰というと語弊があるが、最も嬉しかったのは、全国模試へのランクインである。
私は高校時代、勉強が出来なかった。中学、高校と塾に行ったこともなく、勉強も力を入れて行ってはいなかった。
理系クラスだったのだが、物理では0点を2回取っているし、数学でも32点を取ったことがある。
なぜかわからないが、勉強は頭が良ければ自然と出来るものと思っていたため、勉強は適当だったのだ。
当然そんな考えだった私は現役時代の受験に失敗した。
偏差値43の大学を受験したのだが、あっさりと落ちた。というより、英語や数学は一問も分からなかったような気がする(笑)
・・・と、ぜんぜん笑えない。一問もわからないとか。
親は特に浪人に反対しなかったため、高校卒業後は予備校に通い始める。
高校は別の中学時代の友人・・なぜか明治大学を蹴って浪人した友人・・に連れられて、私は河合塾に入ったのだ。
ほか、高校時代の友人たち・・いわゆるいつものメンバーは私に釣られてか、5人ほど河合塾へ入った。
3月だったか入校にあたり河合塾のクラス決め試験を受けさせられる。
私ともう一人はこの時点で理系→文系に転向した。
・・・ここでの私の偏差値は40代よ!
その極端に低いスコアから、下から二番目のクラスに入ることになった。英語はやはり一問も解けない。
このとき私はまだ受験をナメていて、車の免許を取りに行ってたりしていた。免許取ったら本気出す!と考えていたのだ。
そして、予備校が始まる。なぜか予備校にもクラスがあってたまにホームルームがあったりする。すぐ前のヤンキー風の男が話しかけてくる。
ヤンキー風「勉強たりーよな!どこ大受けんの?」
私「大学についてあんまり知らなくてさ。一応前回落ちた大東文化は受かりたいな」
ヤンキー風「箱根駅伝ね」
私「たしかに出てる・・でもさ・・・俺は走らないぜ」
そんな感じで浪人生活は始まった。
高校時代の文系に転向した友人は偏差値50くらいのクラスにいた。最初から妙に差がついてしまった。
英語・・・wantの意味も知らないレベルだったが、予備校講師はそのレベルから教えてくれるのだ!
それがちょっと衝撃だった。最初から学び直せるのだ。
そして授業中は必ず講師の雑談が入る。パソコンの液晶画面が割れた話や、シャンプーに含まれるパラベンは体に悪い!なんて話も。そして、march以上には絶対入れ!と一生学歴は着いてくるだぜ?トークもされる。
今思えば集中力は一時間も持たないことをきちんと分かってのことだと思う。息抜きがあると一層やる気も出る。
更にいうと予備校講師の実力が圧倒的すぎる。問題の解き方をわからせるのが上手すぎるのだ。その説明だったら絶対わかるだろ・・・と何回思ったかわからない。
そしてそっくりそのまま同じ問題がバカスカ出てくる。そんなの絶対わかるだろ(笑)・・とね。
免許取ってた私はいつの間にかどこかへ消えていた。あまりに勉強がわかるし、授業が面白いので釘付けになったのだ。
浪人生は年間を通して結構な数の模試を受ける。到達度を計り、模試の雰囲気で大学入試本番の練習をするのだ。
勉強の面白さに休日も図書館で、中学の友人と8時間くらい勉強していた成果が問われる。
すると模試で変化が起きる。6月だったか覚えていないが、現代文古文漢文、日本史で偏差値が60を超えたのだ。英語はまだダメでようやく偏差値50に乗るかというレベル。
目に見える変化にびっくりした。純粋に努力は裏切らなかった。これはかなり嬉しかった。
だが、まだ全然勉強量は足りていない。
さらに季節が進む。
夏期講習は好きな先生の授業を取り、夏も予備校と図書館とで毎日ひたすら勉強をした。相変わらず予備校の授業は最高で1日たりとも休まなかった。
予習をして授業を受ければ、そのまま解き方がわかる。
復習をすればそれが頭に張り付いて身に付くと、いう感覚で頭に入ってくるのだ。
そして最も印象的な模試を受けることになる。
10月から11月頃だっただろうか。私大模試という、センター試験模試よりは偏差値が高く出やすい模試を受けたのだ。
日本史・・・ほとんどわかる。90点以上は確定だな、と思った。
現代文古文・・・ほとんどわかる。これも凡ミスがあるかも、というくらいか
英語・・・ちょっと怪しげなところもあるが、かなりわかる。
そして模試の結果が出た。
偏差値66~67だったと思う。なんだかそのとき本当にホッとした気がした。ここまできたら受験もきっと上手くいくんだろうな、と。
ちなみに模試の結果は毎回クラスのホームルームで返される。
毎回、前の席のヤンキー風は私に結果を聞いてくる。
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ヤンキー風「今回どうよ?」
私「これはほんときた。まじできた」
ヤンキー風「ちょ、見せてや」
ヤンキー風「なんだよこれ!!!頭おかしいだろ!」
そんなことをしていたら高校時代の友人から電話がくる。
友人「お前、ランキング表に名前乗ってるじゃん」
私「まじかよ」
友人「しかも何こっそり志望校上げてんだよ(笑)」
私「その大学、家から近いからな!」
ランキング表にはランカーの志望校と出身校が載っているのだ。
それまで私は全然勉強が出来なかったのだが、予備校の講師の力一つで到底たどり着けなかったところまでいけた。自分としても楽しみながらだが、相当努力しているつもりだったので、なんだか嬉しく未だに私の中には強く残ってる記憶だ。
紙面に名前が載るだけ・・だがそれは私に取って表彰に他ならない出来事だった。
以上