リオオリンピックでメダル獲得の「重量挙げ」。ルールがわからなかったので調べてみる
先日、リオオリンピックの女子重量挙げ48㎏級で三宅宏実選手が銅メダルを獲得した。
私も筋トレは嫌いではないので、軽量級とは言え、パワー・瞬発系種目で日本人が活躍しているとなると、嬉しい気持ちになる。
どれくらいの重量を挙げたか、というと・・
■スナッチ:81キロ
■ジャーク:107キロ
■トータル:188キロ
体重が48㎏以下の人が頭上にこれだけの重さのバーベルを挙げるというのは尋常じゃない。
私は20代の頃、15kg×2つの計30kgダンベルを購入したが、それを2階の自室に運ぶだけで死にそうになったくらいなのだ。
ちなみに我が家の玄関まで運ぶ佐川急便のマッチョなニイチャンも「なんなんだこれは」という顔をしていた。
今は日々の筋トレとして、10㎏×2でダンベルスナッチをしているが、10回もやればもう汗だくになっている。
そしてこの体重の人がスナッチで80㎏超えというのはとんでもないことだ。
ちなみに金メダリストはタイのソピタ選手でトータル200㎏とのこと。
すごすぎるだろ・・・
・・・といいつつ、実はオリンピックの重量挙げルールを私は良く知らないのだ。
これを機に調べてみようと思った。
■オリンピックの重量挙げルールについて
重量挙げはスナッチとクリーン&ジャークの重さを足した合計挙上重量が思いほうが勝つ。
そもそも「スナッチ」「クリーン&ジャーク」って何か。
・スナッチとは
足元前にバーベルを置き、広い手幅でバーベルを持ちます。
それを1回の動作で一気に頭上に持ち上げます。
・「クリーン」
足元前にバーベルを置き、バーベルを持ちます。
それを1回の動作で肩の位置まで持ち上げます。
・「ジャーク」
クリーンが終わってからワンテンポ置いて、両腕が完全に伸びきる位置まで頭上に一気に持ち上げます。
つまりクリーンとジャークは1セットになる。
言葉だとわかりにくすぎるので、動画にて。
最初に一気に持ち上げるのがスナッチ、肩まで持ち上げてから一旦体制を整えて頭上に挙げるのがクリーン&ジャークだ。
競技ルール
種目は「スナッチ」と「クリーン&ジャーク」の二つのみ。
最初に「スナッチ」を3回行う。
3回のうち最も重い挙上重量のみがスナッチの記録となる。
次に「クリーン&ジャーク」を3回行う。
3回のうち最も重い挙上重量のみがクリーン&ジャークの記録となる。
スナッチの最高記録とクリーン&ジャークの最高記録を足して、トータル重量で順位が決まるとのこと。
ただし、いずれかの種目で3回連続で失敗すると失格となりトータル記録は0kgとのこと。
失格となってしまう。
階級について
重量挙げは「体重」が露骨に成績に効いてくる。そのため階級分けがされている。
■男子
56kg級 / 62kg級 / 69kg級 / 77kg級 / 85kg級 / 94kg級 / 105kg級 / 105kg超級
■女子
48kg級 / 53kg級 / 58kg級 / 63kg級 / 69kg級 / 75kg級 / 75kg超級
どこの国が強いのか(オリンピックのメダル獲得数より。金銀銅合わせたメダル個数。)
①ソビエト連邦 :金39個/銀21個/銅 2個・・・合計メダル62個
②中国 :金29個/銀13個/銅 8個・・・合計メダル50個
③アメリカ合衆国:金16個/銀16個/銅11個・・・合計メダル43個
④ブルガリア :金12個/銀16個/銅 8個・・・合計メダル36個
⑤ポーランド :金 5個/銀 6個/銅21個・・・合計メダル32個
※日本は15位 :金 2個/銀 3個/銅 8個・・・合計メダル13個
※ソビエトにロシア分を加えると超1位になる。
最高記録はどれくらいなのか
・スナッチ
男子105kg超級・・・214kg
・クリーン&ジャーク
男子105㎏超級・・・264㎏
・トータル
男子105㎏超級・・・475㎏
※ロシアのアレクセイ・ロフチェフ選手の2015年の記録。
とんでもない化け物である。
その他のルールについて
・同記録で並んだ場合は、体重の軽い方が高順位となる。
・同体重の場合は先に記録を出した方が高順位となる。
・試技には制限時間があり、基本的には1分、高校生の大会では30秒であることが多い。
・制限時間内に膝より上にバーベルを離床できないと失敗。
・バーベルを持ち上げて制止し、3人の審判のうち2人が合図をするまでは下ろしてはならない。
・バーベルは自分の前面に下ろさないとならない。
・バーベルはプラットフォームと呼ばれる4m四方に下ろさないとならない。
・バーベルは1kg刻みで増量できる。
以上