30代が何かしらで日常を楽しくしようと必死なブログ

これまでやってきたことのまとめ。これからやることを決めたり、経過を記入するブログ。

オジサンで実家に住むことへの抵抗が多い世の中にびっくりだ。皆一緒に住むほうが絶対良いのに。

最近「子供部屋おじさん」なるワードが流行している。

「どんなオジサンも社会人になったら実家を出て一人暮らししないとならない」というスタンスで言われているように思えるこの言葉だが、これを言っている人は、あかの他人が、その人の実家に住んでいることをなぜ批判したいのだろうか・・・

これは割と不思議でならない。

どちらかというと家から通える距離に会社があるのに、一人暮らしをする人は何がしたいんだろうか。よほど親に逐一行動を監視されて、小言を言われるような窮屈な親子関係なのだろうか。
私自身は30代中盤で夫婦二人暮らしをしていて思うが、実家というか、家族は親・子・孫で出来る限り一緒に住むべきという考えがある。二世帯住宅というものは、いわゆる嫁姑問題がなければ理想的な環境に近い。

下記は親が60代中盤、子が30代中盤、既婚の私目線の視点で書いている。それは私が30代中盤のオッサンという年齢だからだ。今は親からは離れて住んでいるが、会社が近ければ「私か妻の実家に住むのがいいのでは」と思っているくらいだ。


通常、世の中の人間の中でもっとも信頼できるのは家族だと思う。また家族では助け合うことに「貸し借り」をあまり意識しない。
例えば、親がどこかに旅行に行くならば、車で駅まで送って行ってあげることも出来る。親が年を取った場合、重たいものを買った際、運んだりするのは子がフォローすることが出来る。
誰かが病気になれば家事はフォローできる。親がパソコンを苦手としていればそのバックアップは30代あたりならたやすい。
いずれ結婚したりして子供が生まれれば、子供が保育園に入れるまで、自分たち夫婦が共働きをしていたとしても親にある程度面倒を見てもらうことができる。
0歳児を保育園に預けるよりは、自分が育てられた経験がある親に預けることは、よほど安心だろう。

家が大きく、兄弟も一緒に住んでいるならば、更にこの自由度は広がるだろう。年を取った親が重たい病気で入院しても世話を交代しながら出来る。そのとき家事の負担は少ない。

この「助けあうこと」は重要どころではない。これを「自立していない感じがする」という考えで捨てるのは勿体ないどころではない。



批判の糸口というか一つ言うならば、実家に住んでいるため「家事がまったくできない」という人は論外だろう。そうなるとさすがに戦力外かもしれない。
これだけは感覚的にダサいと思われてしまっても仕方がないだろう。初デートのランチにマクドナルドを選んでしまい、ビリビリとマジックテープの財布を開けて、女性に「やめて!」と心の中で叫ばれるような妙なガッカリ感に近い感覚だ。

家事は手間だ。しかし簡単だ。
だからスキルとして持っていないのは疑問になるくらい重要なものだ。できないといざというとき使い物にならない。女性からすれば「全部の家事は私がやるの?」と思ってしまう可能性もあり、その批判はもっともだ。

普段、親が定年で仕事をしていなく、子が仕事をしているならば、分業のため平日の家事はある程度、親にまかせるのが良いと思う。
そうすれば子は会社から帰った後「家事に費やす時間を別のことに使うことができる」。

それは副業や勉強であれば望ましいが、遊びでストレス解消をするだけでもすごく意味があることだ。一人暮らしで家事をほったかしにすることはできず、疲れていても家事をしないならないことからすれば大きなアドバンテージとなる。ストレス解消をせずに家事をしている人、家事を親にある程度まかせ、ストレスを解消できること、これは差が付く。


もう一方の選択肢を考えてみる。

一人暮らしをした場合、必ず調理、洗濯、掃除をするため家事の練度は上がるだろう。しかし家事の練度は一通りこなせるレベルを超えたら上げる必要がなくなるため、それ以降は割とこなすだけのものとなってしまう。
(個人的に料理スキルの向上は終わりがないかもしれない、と思っているが、掃除機やトイレ掃除はだれがやっても大きく変わらないだろう)
付き合っている人や友人を家に呼べるのは良いかもしれないが、これは1ヶ月毎日なのか?と思うと、多くても週に1日だろう。同棲は話が別だが、同棲を目的にするならばそこからアパートを借りればいいわけで、あえて実家住まいの子供部屋オジサンを批判などしないだろう。


そして実家は金銭効率がすさまじい。

料理一つとっても食材を効率良く使いまわせるのだ。
さらにインフラも使いまわせる。それは車、掃除機、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなどだ。一人暮らしでこれらを買う場合、一人にしか恩恵がない。
家族が5人いたりすれば、その恩恵は5人全員が得ることが出来るのだ。車や掃除機、電子レンジなんかは高性能なものを買っても、5人いれば恩恵を十分受けることが出来るだろう。なんせ稼働率が違うのだ。

更に水道光熱費、家賃等、手元に残せるお金が尋常じゃなく多い。一人暮らしをすると、実家にいるときに加えて下記が追加でかかる。
・家賃70000円
水道光熱費5000円
・ネット代4000円
これは恐ろしいことに毎月かかるお金であり、年間90万円を超える。会社員の場合、昼間まったく家にいないのに部屋があり、トイレがあり、風呂があという状況になる。さらには家電も一式揃えなければ生活が出来ない。結婚したら、それらの家電は新生活にそぐわない容量ならば捨てる必要まで出てくる。
このムダの多さから、20万円そこそこの手取りでは生活は決して楽になることはないだろう。そうなれば貯金、旅行、食事、趣味にもっともお金をかけられる時期を逃してしまい、経験値を得る機会を失う可能性がある。


私の考えでは、実家から通える圏内に会社があるときに一人暮らしをするメリットは小さすぎる。が、一つ世間的に問題になるのは「経済的な観点」だろうか。

一人暮らしは異常なまでにお金がかかる。月額20万円の給与は実家ならば悠々自適、しかし一人暮らしならばカツカツそのもの。
一人暮らしが増えれば、家電が売れる。車が売れる。賃貸アパートが売れる。調味料も売れ、生活用品も売れ、電気・ガス・水道の企業は儲かるだろう。

反対に人々の余剰資金をあてにする業界=レジャー業界などは、一人暮らしをされると儲からなくなる。
増税社会保険料増によって、趣味の業界が軒並み停滞することはなんとなく、世界に打って出る文化的収入の減になって表れてしまうのではないかという懸念がある。

そんなこんなで、私としては生活インフラ周辺で国を潤すには少子化の現在は限界があり、むしろ実家住まい等、生活費を下げることによって、趣味・文化レベルを上げて、それをベースに海外へ文化を売ることに売って出るほうが価値があるのでは、と思ってしまう。



以上