30代が何かしらで日常を楽しくしようと必死なブログ

これまでやってきたことのまとめ。これからやることを決めたり、経過を記入するブログ。

【わたしの本棚】全部の本を捨てた私がもう一度読みたい本

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わたしの本棚、という課題。自分のこれまでの読書を振り返ってみようと思った。

私は小学、中学とマンガ以外で本はまともに読んでいなかった。

そして高校に入ってもゲーム三昧だ。

また、高校入学とともにパソコンを買ってもらったこともあり、私はインターネットに入りびたり、全く読書に興味がなかった。

年間に個人で読む本は0冊というレベルだ。
しかも高校までは、数年連続の読書数0冊というレベルでもある。

しかし転機は訪れた。

高校に入ってから1年だったか2年だったかが過ぎ、クラス替えがあった。
人が入れ替わったクラスには、前から知っている友人もいたが、新たに数人出来た友人もいた。

そしてその中に「本好き」がいた。

そいつはなんで私に本を貸そうと思ったのだろう。読みそうな予感がしてたのか。ゲームばっかりやってて深みがない人間だったのか

そいつは「面白いから読んでみろよ」、と分厚い本を2冊渡してきた。

その2冊は、森博の「すべてがFになる」、それと一時期話題になった、高見広春「バトルロワイヤル」だ。

すべてがFになる (講談社文庫)


バトル・ロワイアル 上 幻冬舎文庫 た 18-1

過去の振り返りついでに、高校に入るまで読んだ本ってなにがあったっけ?思い出そうとしてみる。

どんなに頑張ってひねり出しても数冊だ。
読書感想文用に読んだ「ガリレオ・ガリレイ」。
その次の年の読書感想文用に読んだ「リンカーン」。
そしてその翌年・・妹尾河童「少年H」。

少年Hで書いた読書感想文は、コンクールに推薦されたが特に結果は出ず、といったところまで行った。

更にひねり出すとと、ゲームもちょっと飽きたし暇だったから、という理由で家の本棚にあった、佐野三治「たった一人の生還」を読んだ程度だ。
「たった一人の生還」は絶望感がちょっと怖いながらも結構面白く、夜通し読んで、鳥がチュンチュン言い出す頃に私は寝たのを覚えている。

ヤマケイ文庫 たった一人の生還 「たか号」漂流二十七日間の闘い

そんな読書レベルの低すぎる私だったが、むしろ「ゲームで文字は読みまくりだから国語は超得意だぜ!」くらいな意気込みを持っていた。
香ばしい過去だった。

さて、本題に戻ると・・
せっかく貸してくれたので、ざっくり内容が理解できそうな「バトルロワイヤル」から読む。

なんだこの分厚い本は・・と思いながら本を眺める。
すると表面がボコボコしてやがる。
いやがらせか!?と思ったりもしたくらいだ。


しかし・・内容はというと。めちゃくちゃ面白い。
文字を風景に変換してそのまま頭の中に浮かべられるか、というとそうではないが、おぼろげながら風景が浮かび面白い。
奇抜な内容はマンガのようでとにかくとっつきやすかった。

これを読んだとき、マンガと同レベルかそれ以上かもしれないと思った。
休み時間も、授業中も読めるときは読み、そして家に帰ってからもひたすら読み、一気に読み切り、友人に伝える。

俺は第三の男だ、と。

友人はそこでニヤリとする。


一冊目が面白かったもんだから、友人はかなり面白いものをガシガシ紹介してくれてるな、と思った。
続けて「すべてがFになる」を読む。

面白い。
これプレステでゲームやってるより面白いんじゃないか、と思った。

バトルロワイヤルよりももっと面白かった。
これもおそらく1日~2日で読み終わっていた。それくらいハマっていた。

そして友人はその当時出ていた、森博のシリーズを全巻持っていた。

次々と私に貸してくれた。

私は本をいつも借りる代わりに、森博の小説中に出てくる「犀川教授」が「楽々解いていく」けれども、普通の人にとっては「難問」をいつも解いてみせた。
ただし、頭で考えてもすぐにはわからず、授業中1時間でも収まらず、その日1日をかけてでもきちんと解いたのだった。

それからもマンガ、小説色んな本を貸してもらったが、高校時代は森博が一番個人的にヒットした。


その後、私は大学受験に失敗し、浪人してる間は教科書のみを読むこととしたのだった。
(浪人時代の後半は勉強に疲れてゲームもネットも本も解禁していたが。)


ちなみに本を貸してくれた友人は偏差値40の大学に無事不合格となった。
友人は全然勉強ができないのだ。

一方私は・・・
同じく偏差値40の大学に無事不合格となったのだ。

我々は本当に勉強が出来なかったのだ。

同じ予備校に通い、それぞれ別の大学に進学する。

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大学生自体はかなり小説を読んだと思う。
すでに30代である私が大学生の頃は、今のようにスマホは無かったから、暇つぶしは小説だ。

大学では「楽勝」と言われる科目ばかり取っていた。
それに加えて面白そうだな、という講義を織り交ぜていく。
すると、講義と講義の合間が90分開いたりした。

大学生時代は尋常じゃなく暇だった。

そのため、暇つぶしに常に文庫本をバッグに入れておき、少しの暇でも本を読んでいたのだ。

有名どころの村上春樹から始まり、海外含めたカミュヘミングウェイなどの有名どころを主に読んだ。
有名なのには訳がある!とおもったため、いわゆる有名な本だけ読んだ人間、それが私だ。


そうやって有名な本は有名だから面白いだろう理論で適当に小説を読んでいたが、たまたま目にしたのが、私の最大のお気に入りの本、沢木耕太郎の「深夜特急」である。

高校時代に確かテレビで深夜特急を見て、何日か連続のシリーズだったと思うが、面白さにかじりつくように見た記憶があった。

そんなことを思い出してこれが原作かな、と思い手に取る。「香港編」

香港って中国のどこかだっけ?それくらいしかわからなかった。


その当時私は一人旅にハマり始めていて、大学一年のときは夏休みを2週間くらい使い豪快な旅行をしていた。

関東の実家から青森の大間まで観光しながら車(実家の)で向かい、更にフェリーで北海道に渡り、北海道を一周するような旅行をしていた。

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この本を手に入れたのは、その旅行の少し後のこと。

知らないところに行き、食べたことがない飯を食べて、ブラブラする。
それが最高に楽しいと知ったあとに、この「深夜特急」を読んだ。

当然、その数か月後、すべてのバイト代をはたいて、そしてバックパッカーに憧れてアジア圏に飛び出していった。
海外の一人旅は毎日何かが起きて本当に楽しかった。
1ヶ月でお金が尽きるため、またお金を貯めて別の国に1ヶ月行く・・・

深夜特急は全6冊だが、そのうち3冊は、今の家に引っ越すまでは持っていた。
減っている3冊はインドに旅行に行ったときに持っていって、途中で他の人の持ってた村上龍の小説やなんてことない小説と交換してしまった。

そして引っ越した今、実は我が家に本棚はなく、本は一冊もない。レタスクラブは一応あるが・・・
文章と言える本は、スマホ青空文庫電子図書館で借りた本が入っているだけである。

学生時代は南米にも一人で行くくらいだったが、今の私はあまり挑戦をしなくなった。
新天地もあまり求めていない。

そんなすべての本を捨ててしまった今、読みたい本は?と聞かれたら深夜特急と答えるだろう。

深夜特急〈1〉香港・マカオ (新潮文庫)


以上